基本知識

在住歴12年のライターが語る!サンフランシスコの天気と服装を季節ごとに要チェック

こんにちは。Micaです。

サンフランシスコと言えば、カリフォルニアの大都市。さんさんと降り注ぐ太陽の下、日焼けなんて気にせず薄着で楽しそうに行き交う…というお天気イメージがあると思います。

わたしも渡米する前はそう信じていました。しかし、これは大間違い!

この常夏イメージはサンフランシスコ以外のエリア(サンノゼやサウサリートなど)には当てはまりますが、サンフランシスコはちょっと様子が違います。

お天気も微妙に違うし、必要な服装も異なります。では、季節ごとに詳しく見ていきましょー。

※今記事は、サンフランシスコ在住歴12年のライターYH. Grenierさんに情報提供&ご執筆いただき、ブログ管理者(mica)が構成と執筆・変更を加えたものです。

目次

サンフランシスコの天気概要

サンフランシスコは北緯37度に位置し、日本でいうとちょうど福島県の位置にあたります。

温帯のひとつである地中海性気候で、一年を通して空気がカラッとしていて夏は日差しが強烈。また、空気は乾燥しており、冬に一定の降雨があるのが特徴です。

乾期は4〜10月、雨期は11〜3月。ちょうど10月末のハロウィーンの時に雨が降り始めるので、毎年「トリック・オア・トリート」ができるか大人も子ども天気予報を頻繁にチェックします。

乾期と雨期の境目の9〜10月に、一年で一番気温が上がるインディアンサマーが到来。秋にも関わらず、ビーチでも楽しい時間が過ごせることがあります。

サンフランシスコの平均気温・降水量​

サンフランシスコの平均気温と降水量は以下の通りです。乾期でも最高気温の平均は20℃前後と全然暑くなく、また年間と通して寒暖の差があまりないことがわかります。

サンノゼの天気と比べると5〜10度ぐらい違ってくることもあるので、両エリア合わせて観光する方は服装に注意が必要です(薄着でサンフランシスコを訪れると痛い目にあいます…)。


<参照:U.S. Climate data
Average high in °C : 平均最高気温
Average low in °C : 平均最低気温
Av. precipitation in mm : 平均降水量

マイクロクライメイトとは?

サンフランシスコの天気で注目すべきなのが「マイクロクライメイト」と呼ばれる現象。マイクロクライメイトとは、「局所気候」や「微気象」などと訳される、狭い範囲の中での微小な天気の差のことを言います。

なぜなら「坂の街」として知られるサンフランシスコは、起伏が激しい地形をしているので、数キロメートル離れると天気が違ってくるからです。大きく分けると、(1)海沿いの「Fog Belt」、(2)中央エリア、(3)内陸方面の「Sun Belt」の3つに分けられます。

理由は、太平洋を流れるカリフォルニア海流(寒流)から発生する冷たい空気による霧が海沿いから流れて来るため。特に、夏は霧が頻繁に発生するため、肌寒く厚手の上着が必要な日もあるほど。これが「霧の街・サンフランシスコ」と呼ばれるゆえん!

霧は東に移動するにつれ温められるので、丘により止められ、それ以降の東側の内陸は暖かくなるというわけです。

霧が流れ込む様は大変美しく、特に赤いゴールデンゲートブリッジとのコラボレーションは必見の鑑賞ポイントとなっています。

サンフランシスコの乾期(4〜10月)

「日向は暖かいけど、日陰は寒い」のが乾期の特徴。サンフランシスコではこの時期が一番長く続きます。

乾期はどんな季節?

雨期が終わり、たっぷりと水分を含んだ草や木が生き生きとしている4月、5月。この時期は比較的晴れの日が多いですが、やはり朝晩は冷え込みます。

7月、8月になるとアメリカ西海岸特有の霧が毎日出るため、その日の霧の発生具合を調べて外出することが大切です。霧に包まれると冷蔵庫の中に入ったかのように冷え込みます。

また海風は強く冷たいので風の状況を調べることもお忘れなく。

ビーチや海の近くに行く時は必ず上に羽織るものを持参してください(フィッシャーマンズ・ワーフにはパーカーやフリースがたくさん売っています)。

日陰は涼しく、むしろ肌寒く感じますが、日向はとても暖かいので、風を遮られる低地(坂の上、丘の上以外の場所)では、カフェやレストランのパティオ、公園で快適な時間を過ごすことができます。

この季節の服装

晴天の場合は半袖のシャツに軽いカーディガンなど、暑くなったら脱げるようにレイヤースタイルがおすすめです。

曇り、もしくは西の空を見て霧が出そうだったら、春秋用の薄手のコートを持参してください。夜は厚手のジャケットが必要なほど気温が下がる場合もあります。

また、ストールなど軽く羽織ったり、首に巻けるものがあったら便利です。日本の夏とは全く異なるので、薄手の服ばかりを持って来ると後悔することになります。

ちなみにローカルの人はというと、日本のように四季がなく衣替えがないためサンダルに冬物ジャケットだったり、ロングブーツにノースリーブだったりと様々(なぜか日本人より着込んでいない)。

街中を散策したいなと思ったら、「登山かっ!?」という程の驚く急勾配が目の前にそびえている場合があるので、靴はヒールがないものがベストです。

濃霧の場合は傘を準備

内陸の気温が上がっているときは、1ブロック先が見えないほどの濃い霧が出る時があります。

春の雨のようにしとしとと降りますが、ローカルの人はほぼ傘をさしません(フードをかぶったりするのみ!)。濡れたくない場合は折りたたみの傘を携帯しましょう。

特に注意なのが、夏のゴールデンゲート・パークです。東西に長い公園なので、西側と東側の天気が全く違います。西側は濃い霧に包まれ寒いことが多いですが、その反対に東側では晴れていることがあるので、イベントに参加する時は防寒着を持参してください。

日焼け止めは必須

紫外線はすこぶる強く、晴れの日はもちろん、曇りの日でも外に長時間いる時は日焼け止めが必須です。まったく日差しに当たっていないと思っていても、夕方くらいには肌が火照ってきてしまいます。

なお、日本のように日傘をさしている人はまったくと言っていいほどいません(ごくまれに見かける程度)。

ビーチでは泳げる?

フィッシャーマンズ・ワーフからゴールデンゲート・ブリッジまで行く途中にある「(Crissy Field(クリッシー・フィールド)」を例に挙げてみます。湾沿いにあり、ゴールデンゲートブリッジ、アルカトラズ、対岸のサウサリートと最高の景観が臨める人気の観光スポットです。

暖かい日であれば、一見海で遊べそうに思えますが、いざ足を入れてみると水の冷たさにびっくり!ローカルの子ども達は水泳をしていますが、30分ほどで切り上げます。

アルカトラズまで遠泳をしている人もいますが、ウェットスーツの着用が基本です。水遊びは気温のチェックを念入りに!

サンフランシスコの雨期(11〜3月)

「気温は日本の秋程度、年により降水量が変化」する雨期。年によって雨の状況が全く異なるので、直前の情報収集がカギです。

雨期はどんな季節?

カリフォルニア州は、2015年まで雨期に十分な雨が降らなかったので、深刻な水不足に見舞われていました。

しかし一方で2016年の雨期には各地で大洪水が起こるほどの大雨となるなど、その年の降雨量を予測するのは少し難しい状況です。

一般的に言うと、10月の後半あたりから雨雲らしきものが出始め(夏場の霧よりももう少し上空に位置する)、ぽつぽつとした雨が降るようになります。本格的な雨期に突入したら、何日も雨が続くことも。

また2月、3月には雨に加わって春の嵐が訪れ、ヒョウが降る時もあります。直径1〜2センチほどの氷の塊がボトボトと落ちてくると、その後決まって晴天になるので、外出のチャンスとして参考にしてみてください!

この季節の服装

基本的には、日本の秋と同じぐらいの服装をおすすめします。でも時々暑いぐらいに気温が上がることがあるので、脱ぎ着できる服装が理想的(例:薄手の長袖シャツ+カーディガン+コート)。

平均気温は11℃程度なので、そんなに寒くはないですが、雨対策として防水加工されているコートがあると便利です。

足下は、スニーカーや雨用のブーツが最適。朝晩は更に冷え込む時があるので、気温によっては冬物のコートやマフラーが必要になります。

アメリカで傘は購入できる?

ローカルの人のほとんどは雨でも傘をささないので、お洒落で機能的な傘はほぼ売っていません。日本からの観光の場合は、折りたたみ傘を1本用意しておくといいです。

もし予想外に降ってきた場合は、スーパーマーケットやドラックストアの一部で販売しています(やたらと大きい傘です)。

インディアン・サマー(9〜10月)

日本の四季には登場しない「インディアン・サマー」という言葉。一年のうちで一番カリフォルニアらしく、暑いくらいに気温が上がるのがこの季節です。

インディアン・サマーとは?

日本では「小春日和」と訳され、9〜10月の一定時期のみ高気圧に恵まれ晴天になることを指します。

語源は数説あり、インディアン住居地でそう呼ばれていたからとも言われていますが、一番有力な説は、ヨーロッパ人がアメリカに移住してきた当初、移住者が冬の兆しを見て武装を溶いたところを、天気を熟知して暖かくなることを知っていた原住民アメリカン・インディアン(ネイティブ・アメリカン)は武装準備をしていて、一気に攻めてきたことがあげられています。

運が良ければ1週間ほど晴天が続き、気温がぐんぐん上がります。上がると言っても27℃程度で、空気が乾燥しているので、日陰は涼しく一年で最高の天気を満喫できます。

この季節の服装

ようやく夏服の出番!特にローカルの人はそんなに薄着になれる機会がないので、思いっきり夏のおしゃれを満喫しています。公園では水着に近い姿の人もいるほどです。

しかし、朝晩は冷え込むので、薄手の羽織るものやコートを持参してください。いきなり気温が下がることもあるので注意が必要です。

まとめ

エリアによって変わる天気や霧などは、サンフランシスコならではの特徴。せっかくの旅行であれば、それも合わせて楽しみたい!

晴れの日は暖かく過ごせますが、「サンフランシスコは常にちょっと寒い」を基本に準備してくださいね。

サンフランシスコの基本情報に関してはこちらの記事もどうぞ。



サンフランシスコの定番名所とやりたいこと10カ条や近郊のおすすめ観光地を以下の記事にまとめています。


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